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【フロアーシェアリング(テーブル)】は、新しい集合住宅の在り方を探るアイディアコンペに提出した案を改編したものです。提案は、仮に集合住宅の1フロアを、すべてシェアハウスにしたらどのような生活が可能であろうか、という命題を示しています。改編案のため、残念ながら、具体的な生活・アクティビティへの言及・表現に至っていませんが、幾つかの展開を示す事は可能です。例えば・・・
・ワンフロアがすべてシェアハウス化する事によって、廊下やベランダといった共用部の発想は、全く新しいものになると考えます。より効率的になるともいえるし、より豊かなアクティビティを生み出す可能性があります。
・集合住宅特有の、方角に支配されたプランニングから解放される可能性があります。集合住宅の平面は、空間上の要請というよりは、不動産的価値・何世帯を収容できるかといった効率性に基づき決定される場合がほとんどです。よくシェアリングの発想は、よく揶揄されるブロイラーの鶏小屋を脱却し、純粋に空間の課題を扱ったプランニングを可能にするかもしれません。
建築の在り方は、社会的要望・背景の変化により、初めて刷新可能です。ここで示す『フロアーシェアリング』という発想も、今後の社会状況次第では、より具体的な一歩を踏み出す事が可能になるかもしれません。
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058_cp_D集合住宅アイディアコンペ2nd _【フロアーシェアリング(テーブル)】 主用途 : 集合住宅 規模等 : S造 ノンスケール コンセプト:菊池甫
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